はじめに
自宅での筋トレを本格的に続けたいと思ったとき、多くの人がまず最初に検討するのがダンベルなどの器具選びです。自宅トレとジム通いの比較については「自宅筋トレとジム通いはどっちがいい?」でも解説しましたが、今回はさらに一歩踏み込んで、実際にどんな器具を選べばよいかを整理します。
種類が多く価格帯も幅広いため、何を基準に選べばよいか迷っている方の参考になればと思います。「とりあえず安いものを買ってみたけど結局使わなくなった」という失敗を避けるためにも、購入前に一通り基準を押さえておくことをおすすめします。
固定式ダンベルと可変式ダンベルの違い
ダンベルには、重量が固定された固定式と、プレートを付け替えて重量を調整できる可変式の2タイプがあります。固定式は扱いやすくシンプルですが、重量ごとに複数本を揃える必要があり、収納スペースを取りやすいという特徴があります。
可変式は1セットで幅広い重量に対応できるため、省スペースで様々な種目に対応したい人に向いています。ただし、重量調整に手間がかかるタイプもあるため、購入前に調整のしやすさも確認しておくとよいでしょう。ダイヤル式で素早く重量を切り替えられるタイプもあれば、プレートを手動で差し替えるタイプもあり、価格帯にも幅があります。
初心者が揃えるべき重量の目安
初めてダンベルを選ぶ場合、「余裕を持って10回前後扱える重量」を基準に考えるのが分かりやすい目安です。胸トレ・背中トレ・脚トレなど、部位ごとに扱える重量は異なるため、幅広い重量に対応できる可変式か、複数の重量の固定式を揃えるかを検討することになります。
部位別のトレーニング内容は「胸を大きくする筋トレメニュー」「背中を厚くする筋トレメニュー」「脚トレの重要性」でも紹介しているので、どんな種目に使いたいかをイメージしながら重量を検討してみてください。
収納スペースとの兼ね合い
自宅トレを長く続けるうえで意外と重要なのが、収納スペースの確保です。固定式で複数の重量を揃えると、想像以上に場所を取ることがあります。ワンルームや収納スペースが限られている場合は、可変式ダンベルや、使わないときにコンパクトに収納できるタイプを選ぶのがおすすめです。
「置き場所に困って結局使わなくなった」という失敗を避けるためにも、購入前に置き場所を具体的にイメージし、実際にメジャーで測っておくことをおすすめします。
バーベルという選択肢
より本格的に高重量を扱いたい場合は、バーベルという選択肢もあります。両手で1本のバーを扱うバーベルは、ダンベルより高重量を安定して扱いやすいという特徴がありますが、その分、設置スペースや安全に扱うためのラックが必要になることが多く、自宅への導入ハードルはダンベルより高めです。
最初からバーベルを揃える必要はなく、ダンベルでのトレーニングに慣れてきて、重量が物足りなくなったタイミングで導入を検討するという順番が現実的だと考えられます。
中古・レンタルという選択肢
費用を抑えたい場合は、中古品やレンタルサービスを活用するという方法もあります。ダンベルなどの筋トレ器具は消耗しにくいものも多く、フリマアプリやリサイクルショップで状態の良い中古品が見つかることもあります。
「まずは試してみたい」「継続できるか分からない」という段階では、新品にこだわらず、中古やレンタルから始めてみるのも一つの選択肢です。継続できそうであれば、その後に新品や本格的な器具へ切り替えるという進め方もできます。
ダンベル以外に揃えておきたい器具
ダンベル以外にも、自宅トレの幅を広げる器具がいくつかあります。トレーニングベンチがあれば、ベンチプレスやダンベルフライなど種目の幅が大きく広がります。懸垂バーは背中トレの選択肢を増やせますが、設置には天井や壁の強度確認が必要です。
最初から全て揃える必要はなく、取り組みたい種目に応じて少しずつ追加していくのが現実的な進め方です。3ヶ月メニューの考え方は「社会人男性が筋トレを始める最初の3ヶ月メニュー」でも解説しています。
器具タイプ別の特徴比較
ここまでの内容を整理すると、次のようになります。
| 器具タイプ | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 固定式ダンベル | 扱いやすくシンプル | 重量ごとに複数本必要、収納スペースを取る |
| 可変式ダンベル | 省スペースで幅広い重量に対応 | 調整の手間、機種による使い勝手の差 |
| トレーニングベンチ | 種目の幅が広がる | 設置スペースが必要 |
| 懸垂バー | 背中トレの選択肢が増える | 設置場所の強度確認が必要 |
自分の生活スペースと、取り組みたいトレーニング内容を照らし合わせながら、優先順位をつけて揃えていくのがおすすめです。
価格帯の考え方
ダンベルの価格帯は、素材(アイアン・ラバーコーティング等)や重量、可変式かどうかによって大きく変わります。「安いから」という理由だけで選ぶと、重量が足りずに買い替えが必要になることもあるため、将来的にどこまでの重量を扱いたいかも見据えて選ぶことをおすすめします。
逆に、続けられるか分からない段階でいきなり高額な器具を揃えるのもリスクがあります。まずは無理のない範囲で始めて、継続できそうであれば器具をグレードアップしていくという進め方も現実的です。
器具のお手入れ・メンテナンス
ダンベルやトレーニングベンチは、使用しているうちに汗や皮脂が付着し、劣化やサビの原因になることがあります。使用後に軽く拭き取る、湿気の少ない場所に保管するといった簡単なお手入れを習慣にしておくと、長く使い続けられます。
ラバーコーティングされたダンベルは比較的手入れがしやすい一方、アイアン製のものはサビ対策を意識しておくと安心です。
購入前に確認しておきたいこと
器具を購入する前に、床への負担(防音・傷防止)や、賃貸住宅の場合の騒音対策も確認しておくとよいでしょう。ダンベルを床に置く際の音は、集合住宅では特に注意が必要なポイントです。ジョイントマットやトレーニングマットを併用することで、床への負担や騒音をある程度軽減できます。
近隣への配慮も含めて、無理なく長く続けられる環境を整えることが、自宅トレを継続するうえで意外と見落とされがちな大切な要素です。
トレーニングアプリとの組み合わせ
器具を揃えるだけでなく、トレーニング記録アプリを併用することで、自宅トレのモチベーション維持に役立てている人もいます。重量や回数の記録を残しておくことで、成長を実感しやすくなり、器具への投資に対する納得感も得やすくなります。
自己流で進めるより、フォームの参考になる動画コンテンツやアプリのメニューを併用することで、限られた器具でも効率よくトレーニングを組み立てやすくなります。
これから揃える人へのアドバイス
これから器具を揃える方には、「まず何をしたいか」を明確にしてから器具を選ぶことをおすすめします。とりあえず安いダンベルを買ってみたものの、重量が合わずに使わなくなった、というのはよくある失敗パターンです。
睡眠や回復についても「筋トレと睡眠の関係」で解説しているので、器具選びとあわせてトレーニング全体の環境を整えていくことをおすすめします。器具・栄養・休息の3つが揃って初めて、トレーニングの効果を積み上げやすくなると考えられます。
まとめ
自宅トレ用の器具選びは、固定式か可変式か、収納スペースとの兼ね合い、価格帯といった複数の観点から検討することが大切です。最初から完璧に揃えようとせず、取り組みたい種目に応じて少しずつ充実させていくのが、無理なく続けるコツだと考えられます。
「必ず理想の体になる」といった結果を保証するものではなく、継続的な取り組みがあってこそ効果が期待できます。焦らず、自分の生活スタイルや予算に合った器具選びから始めてみてください。
参考サイト
公的機関の情報
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」(運動基準・運動指針)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index.html - JISS(国立スポーツ科学センター)
https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/facility/jiss/tabid/1381/Default.aspx - 厚生労働省 e-ヘルスネット「エネルギー産生栄養素」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-013.html
